CD注目盤!恩田文江(Pf) ライブ・イン東京
日本を離れて10年、ベルギーとフランスで、ソロおよび声楽の伴奏を学び、多くの素晴らしい演奏家の方々と共演させて頂く中で、音楽に対する視野が広がり、ピアノという楽器の豊かな可能性を実感するようになりました。ふるさと東京で久々に行った今回のリサイタルでは、そうした学びの成果をソロの演奏に反映できればと願い、歌や管弦楽と深く係わる作品を取り上げました。
モーツアルトのロンドに彼のコミカルなオペラの要素が、シューベルトの即興曲に彼の歌曲の奥深い精神が息づいていることは言うまでもありません。また、ラヴェルはオーケストレーションの大家でもあり、"クープランの墓”にも、管弦楽の様々な楽器のイメージが余すことなく取り入れられています。シュトラウスの”美しき青きドナウ”とストラヴィンスキーの”火の鳥”は、とちらもオーケストラ作品ですが、それぞれ、後の名ピアニストたちによって編曲されました。各編曲者の大志を汲んで、私もまたピアノをオーケストラのように響かせるということに挑戦しでみたいと思いました。
恩田文江ライブ・イン東京2017
録音:2017年9月
発売元:トランスライブ
TLV-180511AB(2枚組)¥2,500(税込)
曲目
- モーツァルト:ロンド ニ長調 K.485
- シューベルト:4つの即興曲 D.899
- シュルツ=エヴラー:ヨハン・シュトラウス2世の
”美しく青きドナウ”のテーマによる演奏会用アラベスク - ラヴェル:クープランの墓
- ストラヴィンスキー(アゴスティ編):”火の鳥”より
- リスト:愛の夢
- ガーシュウィン:アイ ガット リズム
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